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たかはしこうじのマーケティングスパイス

2022.04/vol.199

長時間労働

働き方改革が提唱されて久しいが、お付合い先の店主の働き方に変わりはない。ひとことで言えば長時間労働だが、夜中まで働くわけではなく、朝早くから働く分が長時間労働になっている。すると、長さより質を高めてはどうか?という声が聞こえてくるが、うまくいっている店主に限って、仕事を効率化し短い時間で仕上げることができるようになっても、朝は早いし空いた時間に別な仕事を創り出し、労働時間を減らす気配は感じられない。これがつぶれない店づくりの奥儀なのかもしれないが、今日は業績と労働時間の関係を考えてみよう。
さて、24時間営業の店を除き、あなたの周りで長時間労働の店はどこだろう?弊社のお付き合い先の理容室の店主は冬でも6時台にカーテンを開けて店頭を掃いている。陶器店も8時にはシャッターを上げ商品を軒先に並べ始める。終業は19時以降なので、店主は1日の半分以上を店で過ごすことになり、年間310日営業なら3,720時間労働だ。この2店だけでなく、駅近くの食堂は始発の新幹線がホームに入る前から換気扇を回しているし、菓子製パンもいわずもがな。中には年間4,000時間以上の労働を長年続けている店主もいるかもしれない。
業績の計算式は、業績≒①人×②物×③金×④時間と言われるが、経営資源にあたる「①人②物③金」が潤沢な商店は少ない。これが業界平均や競争相手より豊なら働く時間が人並みでも業績を良くすることができるだろう。しかし、現実はそうではないため、働く時間を調整しない限り業績を変えることは難しそうだ。幸い「④時間」だけは誰にでも平等に与えられている。すると、毎日時間を有効に活用し手間ひま惜しまず働けば、業績が好転するだけでなく競合店に勝るチャンスも生まれる。たぶん、先述の店主らは当たり前に与えられているこの時間の価値を熟知し、長時間労働を止めないのではないか。
先の陶器店の店主に長時間労働が苦にならないか聞いたことがある。すると「朝3分余計に働けば9分働いたことになる」と興味深い応えが返ってきた。店主は、朝の労働時間はその「二乗」分の成果を生むと言いたかったのだ。2乗というのは独特だが、朝の時間感覚としては言い得て妙だ。琴線に触れた方は、早速、朝の3分を試してはどうだろう。

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