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たかはしこうじのマーケティングスパイス

2021.11/vol.194

ひらめくのはどんな時?

店主から新商品の販売促進について相談された時には、それを思い付いた時のことを聞くことにしている。新商品と聞けば、綿密な市場調査を経てアイデアをまとめる店主を想像するかもしれないが、そういう方はむしろ少ない。では、どんな時にアイデアが浮かぶのか?ことあるごとに新商品を出している飲食と菓子店の店主に聞いてみた。
二人の応えは共に「作っている途中でひらめく」だった。そして、考えても出てこないものだ、とも言っていた。新商品をひねり出そうとしても出てこない事が多く、そんな時は放っておく(時に任せる)という。すると前触れもなく仕事中、つまり作っている途中でひらめくのだという。「作っている途中」は集中している時。慣れた仕事場で手を動かしている時は適度な緊張と弛緩のバランスが丁度よく、それがひらめきに最適な状態なのだろう。運転中や散歩中にアイデアが浮かぶのも、これに近い状態ではないか。
ところで、このひらめきを具体化させた料理や菓子のジャッジはお客様が行うわけだが、毎回、店主の予想どおりに売れるとは限らない。これも2店主に共通することだが、売れない時は放っておかず途中で修正するそうだ。飲食や菓子店は職人気質の強い店主が想像される。商品へのこだわりも強く、新商品を途中で手直しすることなどプライドが許さないのでは?と思いがちだが、彼らのようにひらめく店主ほど違和感を感じたらすぐに手直しをしているようだ。この柔軟な姿勢には理由がある。それは、あることを経験しているからだ。先の菓子店の店主に手直しのことを聞くと、彼ならではの応えが返ってきた。「開発した商品が売れなかったストレスは一時的だが、売れなかった商品を直さなかったというストレスは後々まで残る」。百戦錬磨の店主らしい言葉に
うなづく読者も多いのではないか。
今日は飲食と菓子店の新商品開発や手直しの奥儀を話した。ひらめきには適度な緊張と弛緩が必要だと書いたが、このコラムを読んでいる途中はどうだろう?仕事の合間、少しホッとした状態で黙読していただき、その途中でアイデアがひらめけば幸いだ。

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