統計
農家民宿 農業経営体数
「6次産業化総合調査」は毎年、農業・漁業経営体等における生産関連事業の取組状況を調査するもので、農産加工、農産物直売所等の事業別販売金額、経営体数等を全国・都道府県別に知ることができる。この調査によると福島県の農家民宿の経営体数は全国第2位、販売金額でも第3位となっている。
農家民宿とは、農業を営んでいる農家がその住居を旅行者に提供する新しい形の宿泊施設で、1994年に農林漁業体験民宿の登録を制度化したことに始まる。2015年には1,970か所にまで増加したが、2021年度は1,180か所と減少しており、コロナ禍の影響が考えられる。
こうした中でも福島県内の農家民宿は、2005年84か所(第4位)、2015年140か所(第3位)、2021年140か所(第2位)と、堅調に推移している。
福島県の農家民宿数は従来の観光地ではない地域で広がっている。例えば二本松市の東和地域では2011年の原発事故後に、復興に向けた取り組みの中で、訪れる研究者や支援者の宿泊を受け入れる場として始まったという。
「何もない」山間地には、里山の魅力がまだまだたくさん埋もれているのかもしれない。
出典:農林水産省「令和3年6次産業化総合調査報告」