2020年家計調査年報によると、福島県（福島市）はパンの消費額全国ワースト2位。2018－2020平均では数量で全国最低、金額でもワースト3位となっている。
福島県は言わずと知れた米どころ。朝食ご飯派が全国8位（㈱さとふる調査）と、食事は米のごはんで、という人が多いことがパン消費低迷の一因と思われる。食パンに比べその他のパンの消費量の順位が高いことも考えると、福島県民にとっては、パンは食事というより、「おやつ」なのではないだろうか。
福島県民熱愛のパンといえば、「クリームボックス」だ。柔らかな小さ目の厚切り食パンにミルククリームを盛り上げるように乗せた、優しい味わいの菓子パンである。郡山市のパン店が元祖で、今ではどこの店にも独自のクリームボックスが売られている。当たり前すぎて、県外に出るまでご当地グルメだったことに気づかない人が多いという。
福島県にも高級食パンの店の出店が続いているが、果たしてパン食ブームの波はやって来るだろうか。