新聞折込広告をはじめとした、広告の可能性で集客をサポート。
福島県のセールスプロモーション・エージェンシー
Recruit

求人情報はこちら

たかはしこうじのマーケティングスパイス

2024.07/vol.226

創業支援で気づいたこと

恩人の顔が浮かんだ。そして再び考えた。
コンサルティングを始めて間もなく、実績のない私に彼らはなぜ声をかけてくれたのか。その応えに気づいたのは、創業支援の仕事をはじめてからだった。
コンサルティング先には創業が明治という5代目店主もいれば、商いを始める前の店主予備軍もいる。後者は創業者や起業家と呼ばれるが、先日、代々続く店の店主のような言葉を使う方がいて驚いた。その気持ちを正直に伝えたところ「受け売りです」と、種明かしをされた。そして、私自身も創業時に受け売りをしていたことを思い出し、内心それでいいと思った。
なぜなら、受け売りは学びの入口だから。芸術だって模倣から始まると言われるくらいだから、真似から学びが始まり、やがてひと工夫するようになれば、元と異なるものができるし、超える可能性もある。
さて、先述の「受け売りです」と種明かししてくれた方だが、はじめはうまく伝えようと言葉を選んでいても、次第にその人らしさが、あふれ出てくるのがわかった。すると、聴いている私もひきこまれて、やがてほっておけなくなる。
こうした姿が創業期の自分と重なった。そして、私の創業期に声をかけてくれた方々も同じ気持ちだったのではないかと、あの頃わからなかった応えにたどり着いた。
次に、もうひとつ気づいたことを話そう。とある創業スクールでのこと。講座の後、受講者のひとりが「今までひとりで悩んでいたので心細かった。今は独立しようとする仲間がいるので心強い」と、頭をさげた。思い出したのは、店主は孤独で悩みは尽きない、ということ。そして、独立前から孤独は始まっているとも感じた。
では、孤独や悩みを解消するにはどうするか?その応えは「孤独や悩みと、ずっと付き合い続けるしかない」だ。変な応えだと思うかもしれないが、ひとつ解決しても、だいたい隠れていた悩みが鎌首をもたげるもの。そして、胸に手を当てて思い出してほしい。悩みが解決しても、たいして嬉しくなかったという経験のほうが多いではないか。むしろ悩んでいる時のほうが嬉しいことが起きたりする。
現役店主には釈迦に説法だが、あなたの後継者には意外なことかもしれないので、つけ加えておこう。

一覧へ
お電話はこちら
メール

受付時間 月〜金曜 | 9:00〜17:00

株式会社ケンオリ
TOPへ戻る