吾妻連峰の雪うさぎ
会津地方と福島市を隔てる吾妻連峰。その一角にある吾妻小富士では、春の訪れとともに「雪うさぎ」が観測されるようになります。これは、山肌の雪が解けていく過程で、その残雪がまるでうさぎの形に見えることからこのように呼ばれています。また、この「雪うさぎ」は、種まきの時期に見えることから「種蒔きうさぎ」とも呼ばれ、昔はこの姿を確認して田畑に種を蒔く合図としていました。
吾妻連峰を福島市側から望むと、その特徴的な姿がよく見えます。左向きの姿勢、とがった耳、まん丸な体に小さな尻尾、時期によっては目の位置までわかります。そのかわいらしい姿を写真に収めようと、多くの人がカメラを手に撮影する様子も見かけます。「雪うさぎ」は福島市では親しまれており、ご当地キャラ「ももりん」のモチーフになっているほか、その姿を象ったご当地スイーツも販売されています。今年は3月の降雪の影響で、4月上旬の時点ではまだその姿は観測できませんが、これから徐々に姿を現してくれることでしょう。春の訪れを知らせる福島のシンボル「雪うさぎ」。ぜひ見つけてみてください。

▲桜と雪うさぎ
吾妻連峰 小妻小富士
福島市桜本
※福島市側から吾妻連峰を観測
