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 総務省統計局が実施している「家計消費状況調査」で、有料道路料への支出金額の結果を「ETC利用」と「ETC以外の利用」に分けて公表している。ここでは、高速道路料金引下げとそれによるETC利用台数増加の家計への影響についてみてみる。

1.世帯の有料道路料への支出は8月が多い
 家計消費状況調査の平成20年結果によると、二人以上の世帯の1世帯1か月当たりの支出のうち有料道路料への支出は1,346円で、そのうち「有料道路料(ETC利用)」は941円、「有料道路料(ETC以外の利用)」は405円となっている。平成20年を月別にみると、8月の有料道路支出は1,853円(「ETC利用」が1,178円、「ETC以外」が675円)と最も多くなっている。一方、2月は1,024円(「ETC利用」が740円、「ETC以外」が284円)と最も少なくなっている。
 また、有料道路支出に占める「ETC利用」の割合(以下「ETC支出割合」という。)は8月に低く、2月は比較的高くなっている。これは、高速道路を利用する頻度の高い世帯はETC機器を搭載する車両を保有する割合が高く、高速道路を利用することが少ない世帯はその割合が低いため、ふだん高速道路利用が少ない世帯でも夏休みなどにより高速道路を利用することが多い月に、ETC支出割合が低くなるものと考えられる。

2.地方別にみると、高速道路料金の引下げの影響は中国地方で最も大きい
 平成21年1〜3月期を前年同期と比べると、各地方とも「ETC利用」が増加し、「ETC以外」が減少している。全国平均では、「ETC利用」が117円増加、「ETC以外」が80円減少し、ETC支出割合は7.6ポイント上昇している。「ETC利用」の増加額をみると、中国地方が416円と最も多い(「ETC以外」は181円減少、ETC支出割合は21.0ポイント上昇し78.2%)。
 高速道路料金引下げ後の平成21年4〜5月期と前年同期を比較すると、全国では有料道路支出が121円減少し、そのうち「ETC利用」が71円増加、「ETC以外」が192円減少しており、1〜3月期に比べ「ETC以外」の減少幅が拡大し、「ETC利用」の増加幅は縮小している。
 地方別にみると、中国地方の減少幅が335円と最も大きく、そのうち「ETC利用」は102円の増加となっているが、「ETC以外」の減少幅は437円と最も大きくなっている。ETCを搭載した車両の高速道路料金引下げの影響を大きく受けていると考えられる。なお、「ETC利用」が減少したのは関東地方(29円減少)のみで、他の地方では「ETC利用」が増加となっている。

3.年間収入が500万円から700万円までの世帯でETCの利用が進む
 平成20年の有料道路支出を年間収入階級別にみると、年間収入階級が高くなるほど有料道路支出が多くなっている。また、有料道路支出が増えても、そのうち「ETC以外」は大きく増加せず、「ETC利用」の比率が高まっていることが分かる。
 高速道路料金引下げ後の平成21年4〜5月期と前年同期を比較すると、有料道路支出の減少幅は、年間収入1000万円以上で258円と最も大きくなっている。一方、年間収入500万円以上600万円未満で25円の増加となるなど、全体の平均に比べ年間収入600万円未満の階級では、有料道路支出の減少幅は比較的小さいか増加となっている。
 また、「ETC利用」の増加幅は、年間収入500万円以上600万円未満で260円と最も大きく、「ETC以外」の減少幅は、年間収入600万円以上700万円未満で300円と最も大きくなっている。

以上、「統計トピックスNo.40」(総務省統計局)を参照

(営業部/鈴木道雄)