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 夏といえば花火大会やお祭りなど楽しい行事が催されますが、その多くは地元商店街や商工会議所・商工会等が中心になって企画・運営しています。歴史ある儀式や政(まつりごと)の延長としてのお祭りもありますが、中には町おこしの一環として行われている新しいお祭りもあります。去る7月26・27日に行われた、喜多方市の「喜多方レトロ横丁」もそんな新しいお祭りのひとつです。今年は2日間で延べ15万人を動員した「喜多方レトロ横丁」をご紹介します。



 「レトロ横丁」という発想のきっかけは、会議の場ではなく食事の席での何気ない会話からだったそうです。なにか喜多方らしい催事をやろうという話から「蔵の町である喜多方の街並みを活かしつつ、浴衣を着た縁日」というアイデアがでました。より浴衣が合うような雰囲気をということで生まれたのが、昭和をイメージした「レトロ横丁」です。
 開催主体である会津喜多方商工会議所の木城係長の「こういった行事は市民が楽しめないようでは継続してできませんし、愛してもらえません。どうすれば市民が楽しめるかを第一に考えることが大事だと思います。」という言葉の通り、開催するにあたり商店街や民家などに「レトロ横丁」の趣旨を説明しながら「昭和の物」が眠っていないか、あれば貸していただけないかお願いして歩きました。最初はお祭りが終われば返却していましたが、今では市民の方から電話があり、「蔵の整理をしていたらこんなものがでてきたけど…」と、好意で寄付してもらえるまでになったそうです。

 また、商工会議所や青年部、商店街をはじめとする運営スタッフも、頼まれ仕事ではなく楽しみながら取り組んでいるので、良いアイデアが次から次へ生まれくるといいます。今年は開催期間の2日間で50以上ものイベントを催しました。「レトロ横丁」ではマンネリ化しないように常に新しいことにチャレンジしながら、観光誘致ができるような楽しめる参加型のお祭りを目指しているそうです。

 「市民=顧客」に置き換えれば、企業の経営にも同じことが言えるでしょう。市民(顧客)を楽しませる、満足させるためにはどうしたらいいかを常に考え、飽きさせない工夫があれば、顧客ロイヤリティを獲得できます。また、地元に根ざすためには、その土地の地域性も考慮しなくてはなりません。「レトロ横丁」の成功の秘訣を学ぶために、喜多方市や会津喜多方商工会議所には県内外から問い合わせや視察団が絶えません。市民や商店街とのつながりを深めると同時に、他の地域の商工会とのパイプも太くなったといいます。

 こうした地域交流は、企業にとっても地域貢献としての場だけではなく、参加者としての視点からみることで、普段気づかないような新しい発見や発想、人とのつながりを生じさせることができる場だと言えるでしょう。弊社も参加させていただいていますが、こういったイベントなどを通じての地域の活性化は、長い目で見ると企業にとって直接利益を上げることと同様に大切な活動ではないでしょうか。
 喜多方といえばラーメンをイメージする方が多いと思いますが、このレトロ横丁も長く愛されていく名物祭りになると思います。

(営業部/中村清人)